2020/03/31
- パッシブデザイン
- 注文住宅の家づくり
パッシブデザインZEH住宅とは②
前回は時代の流れやそれぞれの特徴を簡単にお話させて頂きました。【『ZEH住宅』=必ずしも『快適な住まい』ではない】こちらに衝撃頂いた方もおられましたでしょうか?これらを説明するにあたり、今一度ZEH住宅の仕組みとからくりをご説明したいと思います。
【旧省エネ基準(昭和55年)】・【新省エネ基準(平成4年)】・【次世代省エネ基準(平成11年)】
平成25年度に改定されましたが、ZEH住宅が制定される前のエネルギー基準となります。
旧基準でも【断熱性能基準】をクリアしています。しかし、これでは快適な住まいの実現は難しいと思います。
次に【ZEH住宅】です。このお話が、今は一番多いのではないかと思います。
この営業トークでも上記と同じように、それだけでは快適な住まいなのかは不明です。
そもそもZEH住宅の定義を改めてご覧ください。
「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支を正味でゼロとすることを目指した住宅」
重要な部分を赤字にしました。断熱性を大幅に向上となってます。
この図で見ますと我々阪神間は6地域(東京と同じ)ですのでUA値は0.60以下がZEH住宅の基準となります。
H25年度の盛岡と仙台の間くらいの数値です。それだけ見ると寒冷地レベルの断熱性能で快適かと思います。そもそも断熱性能を上げて何が変わるか、という根本的なお話となります。
イメージでは冬場に服を大量に着込んでいる状態が断熱性能の良い家です。
冬は暖かくとても快適にお過ごし頂けるでしょう。
では、夏はどう致しますか。
人であれば、着込んでいる服を脱ぎます。しかし、住宅は断熱材などを取り外すわけにはいきません。
よく、魔法瓶のイメージなので夏の外気温にも左右されませんという営業マンもいますが、魔法瓶とは違う部分があります。それは開口部があるということです。窓や玄関などです。
いくら窓の性能、断熱性能を上げても開口部からいわゆる日射エネルギー(太陽光)が入ります。
一度入った熱源は断熱性能が良い為、家の外に逃げにくいです。
ですから、高効率のエアコン(クーラー)で強力に冷やす必要があります。
そしてそのエネルギーを賄うために、屋根には大量の太陽光発電が必要となります。
このような構図となります。決してZEH住宅がダメであるということではありません。
断熱性能をあげることは今後のお住まいをお考えの中で、最低限ZEH基準の断熱性能はクリアしないといけません。当社の場合はそれ以上の断熱性能をお約束致します。
最終的に何をお伝えしたいかというとZEH住宅に+αの付加価値があれば快適なお住まいが出来るということです。上記の中でいうと、夏になるべく日射エネルギーを家に入れない、逆に冬は日射エネルギーを家に目一杯取り込む。それが【パッシブデザインZEH住宅】です。
ここでパッシブの定義をお伝え致します。
最小限の光熱費で『冬暖かく、夏涼しく、明るく、風が通る住宅』です。シンプルですが一番難しいことです。
さて、それではパッシブデザインZEH住宅はどのように計画していくのでしょうか。
大手ハウスメーカーや地域ビルダーと全く違う方法で打合せを進めていきます。
次回からはパッシブデザインZEHのご提案内容を少しだけお披露目したいと思います。
とても長文となっていましましたが、これでもかなり省略しての説明となります。
実際はもっと深くまでご説明をさせて頂きますので、今回興味を持っていただいた方は是非、株式会社三和建設までご連絡ください。