本計画地は大阪から電車で約10分の住宅街に位置し、前面道路を挟んで高層マンションがそびえ立ち、東に共同住宅・南に市庁舎に囲まれた立地条件で「いかにプライバシーを確保しつつ、快適な内部空間を提供できるか」が大きなポイントとなりました。

ファサードは開口部を最小限に抑え、タイル・木・コンクリートと異なった素材を調和させ、木造とは思えないスクエアなフォルムに整えました。

またトンネル状にて一歩奥まった位置に配置したアプローチには、道路からの視線を遮るためコンクリート打ち放し塀を建物に寄り添わせ、植栽を楽しみながら導ける空間構成としております。

内部空間は、視覚的な解放感を得ながら適度な陰影が生まれる落ち着いた空間演出を目指し計画していきました。

玄関扉を開けると天井高さ 6m超えの大空間が現れ、壁に貼られた巾 1m・高さ 3mの大判タイルが来客を驚かせてくれます。

またLDKには、南面の壁面一杯に大開口を設けてダイナミックな空間を演出し、約13帖の吹抜けに設けたトップライトは、通風を確保しつつ明るい陽射しが1階まで降り注いでくれるマテリアルとなっております。

これからも月日の流れに合わせて優しく住まい手を包み込み、共に表情を変えていけるような・・・そんな住まいであることを願っております。

【竣工データ】
■建築場所／尼崎市
■建物の工法／木造SE構法
■竣工日／2023年9月
■担当営業／村中 研治
■担当建築士／足立 雅哉
■担当インテリアコーディネーター／宮田 純子