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2023/06/12

  • 会社の素顔

計画は大切、大事(だいじ)、大事(おおごと)

仕事を管理する上でよく知られた考え方に「PDCA(ピーディーシーエー)」があります。P(Plan)は、計画をたてて仕事の全容を把握すると共に仕事に着手する前に問題点も把握しておく、という教えですが、計画段階でこれから取り掛かる仕事の全容を把握しておくという姿勢は非常に大切であると日々思うところです。ともすれば目の前の作業をこなすことに追われ、その作業が仕事の中でどのように位置づけされているかということすら忘れてしまいがちになりますが、位置づけという関係性を疎かにした時に、トラブルも生じるなぁと感じることもあります。計画(する力量)は大切にすべきことであり、大事(だいじ)です。 上の写真は加藤昭吉の3冊の著書です。『計画の科学』は1965年出版、『計画の科学Ⅱ』は1974年出版、『「計画力」を強くする』は2007年出版です。『計画の科学』でP.E.R.T(パート)法が紹介され、「使える技法」として世の中に広がったと言われています。建築工事の管理で使う「アロー型ネットワーク工程表」の基になったとも言われていますので、建築関係者には特に馴染みがあります。(P.E.R.T(パート)法についてはネットで検索すればたくさんのページがありますので、そちらを参照してください。たとえば、PERT(パート)図とは/図解で思考整理|Future CLIP/富士フイルム (fujifilm.com)) 計画の大事(だいじ)さを踏まえて、社内教育の一環で実務を良く知らない新入社員に「工程表を描け」と指示しても、まず描けません。仕事の全体像を知らず、完成形も想像できないからです。計画を作る時には「完成形から逆算して作る」と教えられますが、そもそも完成形が分からないのですから作りようがありません。不確定要素が多いと計画は描けませんし、抽象的なことばかりでも計画はできません。「絵に描いた餅」では計画とは言えません。 それでも計画する力は身につけないといけませんので、若いうちは自分が経験した小さなイベントやプロジェクトからでも計画を立てる練習が必要です。 「PDCA」と似た考え方で「DCAP(でぃーきゃっぷ)」という考え方があります。「D(Do やる)」を踏まえて最後に全体を見返す(P)、やってから全体をまとめ直す、という考え方です。これは経験の少ない若い人たちには有効かもしれません。全体のまとめ直しの作業をすることで仕事に必要な要素が分かるでしょう。 計画の第一歩は、取り掛かる仕事に必要な要素を全て拾い出すことから始まります。「全て拾い出す」ことが良い計画には必須のことですが、これがなかなか大変で、大事(おおごと)です。拾い漏れがあればトラブルにつながります。 トラブルを起こさない管理された仕事をするためには、全体を把握する力量は必須であると思います。箇条書きからはじめて、チェックリストやP.E.R.T法、アロー型ネットワーク工程表、あるいはスプレッドシートへの書き込みやガントチャートによる仕事の掌握など、計画力を伸ばすための手法はいくつもあります。日々学習です。 就職活動関係では、はやくも6月1日には大学等を来年3月に卒業予定の学生への採用選考が始まりました。どの業界であってもどの職種であっても、いつになっても計画力は必要な力量だと思いますので、これから社会に出ていく人たちにもぜひ身につけていただきたいと願います。

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