- 兵庫県産木の家は無垢材をふんだんに使用しています。
「木のはなし」でも詳しくお話しましたが、木材は、切った後も生きています。
無垢材となった後も、「木の持つ調湿効果」により、伸びたり縮んだり、
まるで「生きている」ような性質を持ち続けます。
初めて無垢材に囲まれた暮らしをスタートされる方には、
ぜひ知っていただきたいことがあります。 - 「無垢材の床は時間が経つと、反ったり隙間ができたりすると聞いたのですが…」
はい。無垢の床材は反ったり、隙間があく事があります。
木材はもともとたくさんの水分を含んでいますから、
製材時には 高度な技術でしっかりと乾燥させてから使用します。
ですが、環境によって多少の差はあるものの、
「絶対に変形しない無垢材」はないことをご理解ください。
ではなぜ変形が起こるのでしょう?
これは無垢材の最大のメリットの一つでもある、「調湿効果」に理由があります。
たとえば梅雨のジメジメした季節には、室内に湿気が多いと
それを吸い込んで膨張し、 冬などの乾燥した環境の場合は水分を空中に放出し
収縮するのです。 こうした「木の呼吸による伸縮」は、
合板フローリングのような精度の高さを 重視される方にとって、
初めは戸惑われる現象かもしれません。
しかし、私たちはそんな変形に対して、ネガティブな考えではなく、
無垢材の持つ調湿機能、ぬくもり、やすらぎといった
素晴らしい長所を重視しています。
ですから無垢材に隙間を見つけた時は、
「部屋が乾燥しているから、水分を放出してくれているんだな。」
くっついている時には
「ジメジメした湿気を吸ってくれているんだな。」と、
自然素材の生命力として受け入れ、楽しんでいただければ
きっと愛着のある快適な住まいになることでしょう。
- 家を建てて、自分から子供へ、そして孫へと世代は移り変わっても
無垢の木材はご家族と共に生き続けます。
そして手をかけてあげることで、年月が経過するにつれ味わいや風合いが出て、
より一層美しさが増してゆきます。
これはギターやバイオリンなど、無垢でできた楽器と同じです。
価値が高く、美しいと称賛される名器には古いものが多いことを
きっとみなさんもご存知でしょう。
無垢材はその名のとおり天然の木材ですから、
木目や節、色調は木ごとにすべてが異なり 表情も様々です。
節や木目、色味については人それぞれ、
好みが分かれるところではありますが、
他の素材では表現できない存在感と、天然木ならではの温かさ、
ご家族の成長と共に変化していく表情を楽しんでいただければと思います。